ついにロック解除

主人が女と会っていた事は

まなちゃんのファインプレーで間違いない。

でも会っていたという事だけでは

不倫として問い詰めるには弱い。

それくらい私達3人はわかっていた。

 

“私もなんとか不倫に繋がる証拠をゲットしないと”

毎日この事しか考えられないくらい

色々な方法を考えていたが、そのためには

やっぱり主人のスマホを1回見ないとダメだ。

今までも何度か挑戦してみたものの

ロックが外せず見る事ができずにいた。

まなちゃんが追跡してくれてから5日が経った時

主人が体調を崩していつもより早めに布団に入った。

私はこっそり主人の枕元にあるスマホを取り、

自分のスマホで手元を照らしながら

主人の指をスマホにスライドさせた。

すると今まで何度試しても解除できなかったロックが

いとも簡単に外れて画面が明るくなった。

待ち受け画面には可愛い我が子の笑顔。

神様が主人のスマホを見ても良いよって

言っているような気がした。

主人は本当に不倫しているのだろうか…

 

恐る恐るLINEを開く。

見覚えのある主人の友達の名前の中に【花子】がいた。

手が震えるのを抑えつつ深呼吸して

花子とのトークを見る。

すると前日までのトークは削除されていたが

この日のLINEのやり取りはそのまま残されていた。

朝から「おはよう、今日は~だよ」という

たわいのない花子の会話から始まり

主人も「おはよう、仕事行ってくる」という返答。

付き合いたてのカップルのようなやり取りをして

夕方に花子から「最近冷たいよね、返信も少ないし」と

LINEが入っていた。

それに対して主人は時間をおいて「そうかな?」とだけ返答。

すると花子は

「〇〇さん(主人)の身体は確認できてるけど

 心はまだ未確認」と送ってきていた。

私は動悸と吐き気に耐えながら

自分のスマホにスクショして

すぐにグループLINEに画像を転送した。

これで決定的な証拠になるだろう。

それ以降も花子は主人に対して

「会いたい」「寂しい」など結構ぐいぐいな内容を

送ってきていたが

主人は「内緒の関係だよ」とか

面倒な内容にはスルーしたりしているのが

客観的に見てもわかるくらいだった。

主人の性格を知る私だからわかるのかも知れないが

主人は男女の“好き”とか“嫌い”が面倒な人だ。

いきさつはどうであれ関係を持ってしまったものの

主人は割り切った関係を望むのに対して

花子が主人との関係に気持ちが入ってしまったと

容易に予想できる。

もちろん現実を目の当たりにして

想像以上のショックと精神的ダメージは受けた。

でも“これは関係が終わるのも時間の問題かも…”

“できる限り早急になんとかしたい!”

という気持ちの方が大きく

それは友達Rもまなちゃんも同じだった。

 

万が一に備えて弁護士さんにも相談。

「主人の不倫・浮気が発覚して

 相手はすでに特定できています。

 確実にその女性と会っている日も押さえました。

 主人のスマホを見てしまったんですが

 証拠になりますか?」

と質問すると、弁護士さんは

「状況にもよりますが、スマホにロックがかかっていて

 実際に見る事ができて浮気の証拠が掴めたなら

 それは証拠になる可能性が高いです。

 そもそもやましい事があるから

 奥様にもわからないロックをかけているんですよね?

 スクショはできていますか?

 万が一に備えて証拠は安全な場所や

 信頼できる人に保管しておいて貰いましょう。

 お辛いと思いますが、

 何かまた相談などがありましたら

 いつでもお話聞きますのでご連絡下さい」

めちゃくちゃ親身で優しい弁護士さんでした!

 

そもそも人のスマホを見る以前に

婚姻関係がある状態で他の女と関係を持つ事は

不貞行為に当たるとの事でした。

弁護士さんありがとう!

私、人生で一番じゃないかって思うくらい

ものすごく辛いけど頑張るよ!!

 

弁護士さんとのやり取りももちろん

グループLINEにて簡潔に報告すると

【よし!神様も弁護士さんも味方についたね!】と

友達Rが言っていた。

 

 

主人を追跡!

綿密な作戦会議を行っているおかげか

私は自分の人生にどんな結末が待っていようと

自然と怖くなくなっていた。

 

浮気相手とその旦那の電話番号をゲットしても

すぐに行動には移さず

電話する内容も3人で相談して決めた。

そう、浮気相手の旦那に電話するための

台本を作ったのである(笑)

どんな返答にも対応できるようにしておいた。

「うちの嫁が浮気する訳ないだろ!」と

ブチ切れて一方的に電話を切られるかも知れない。

 

その間も私の主人の行動監視は続けていて

本当に探偵さながらの仕事をしていた。

決定的な証拠を掴むに越した事はないもんね。

そんなある日、

相変わらず主人のLINEは鳴りっぱなしだが

一緒に家族で夕飯を食べて

主人が子供をお風呂に入れてから突然

「これから友達Mのところに本持って行ってくる」と

私に向かって言い出した。

いつもなら「わかったよ」で済むのに

この日はなんとなく胸騒ぎがした。

主人が出かけてからすぐに私はグループLINEに

「今Mんちに行くって出た」と送信。

するとすぐにまなちゃんから

「私M君家知ってるし

 今丁度外に出てるんで見てきますよ!

 追跡できたらしますね!」という返信だった。

「ありがとう!恩に着る!」と私は返して

主人にも何気ないLINEを送ってみたりした。

すると主人からは普通に返信があるので

“私の思い過ごしか…”と思っていると

まなちゃんからも「M君んちに車ありますね!」と

LINEが来ていた。

安心してまた「ありがとう」と返信した。

すると1時間経たずにまなちゃんからまたLINE。

「今姉さんの旦那に動きありました!

 このまま帰るんじゃないですかね?

 家の方向に向かってます!」と。

「ずっと見張っててくれたの!?」と送ると

「今日はたまたま暇なんで張ってました(笑)

 家に帰るのを見届けて私も帰りますね」と

まなちゃんから返信が来ていた。

友達Rもいざという時に備えていてくれて

「今日も動きなしか…」みたいな感じで

ちょいちょいLINEに参加してくれていた。

主人からは何も連絡がないが

このまま帰って来るんだろうと思っていた。

すると突然まなちゃんから着信が。

「はいはーい!」と電話に出ると

「姉さんちの方向に向かってるから

 安心してたら今通り過ぎましたよ!

 このまま追跡続けます!」と言って切られた。

頭が真っ白。

“大丈夫、まなちゃんがいてくれる”

それだけがこの時の私の支えだった。

電話の内容をすぐに友達のRにも伝えた。

まなちゃんは追跡に集中していたのか

しばらくしてからグループLINEが鳴った。

「〇〇町で女を拾って助手席に乗せて

 〇〇町方面に走ってますね。

 人気がなくなると近距離の追跡も厳しいので

 少し離れますけど空き地に車停めました! 

 私のGoogleマップは起動して経路は押さえたので

 とりあえず女に会った証拠にはなると思います。

 どうしますか?乗り込みますか?」と。

時間が遅すぎてすでに子供が眠ってしまい

私は家を出られない。

友達Rの子供も熱が出てしまって家からは出れないと。

まなちゃんは「私1人でも乗り込みますけど?」と

言ってくれたけど

乗り込まれた事に逆上した主人がまなちゃんに

何をするかわからないので

「1人は危険だから止めて!」と返信した。

するとまなちゃんは

「見てるだけなんて悔しい!

 でもうちが乗り込んだところで

 2人で話してただけだって言われたらそれまでか」

と見張りだけ続ける事にしてくれた。

私は動悸と眩暈がしながらも

まなちゃんだけを信じて連絡を待つ。

すると空き地に車が停まったと聞いてから

1時間半後に「今動きました」と

まなちゃんからLINEが入った。

1時間半もあればやる事はやれるよね。

「ありがとう、まなちゃん!」と返信すると

しばらくまなちゃんからの返信がない。

するとまなちゃんから

「姉さんの旦那、私の家の近くの

 白いジープが停まってる家に女降ろして

 自宅方面に帰ってますね!

 私も追跡終了します!」とLINEが入った。

本当にまなちゃんには感謝しかない。

これで花子が主人の浮気相手という事が確定して

家まで特定できた。

乗り込めるなら乗り込みたかったが

まなちゃんのファインプレーに

心の底から感謝して行動に移そうと心に決めた。

女3人で作戦会議

1人で色々考えて絶望的になっていた日々から

友達Rとまなちゃんという戦力を迎えて

1人でいる時でも

気持ちが全然違う日常を送れるようになった。

 

前回の話の続きをすると、

まなちゃんが言っていたまなちゃんちの

近所の白いジープを警戒するとして

まなちゃんが私を畳みかける。

「もしこいつが本当に旦那さんの浮気相手だったら

 姉さんどうするんですか?」

「どうしよう…万が一2人が一緒にいるところを見たら

 何もできないかも知れない」と私が言うと

「誰でもそうなるって!だから綿密な作戦会議が

 功を奏すの!」と友達Rもやる気満々。

 

それからあーでもない、こーでもないと

3人で話し合った結果をまとめると

・1回は主人のスマホを確認したい

・2人が会ってる頻度(主人の外出頻度)は?

・主人の浮気相手の花子の正体を暴く

・探偵に依頼して行動監視

 

「とりあえずできる事からやっていこう!」と

私に向かって2人が言ってくれた。そして、

「こちらの動きがバレたら全部水の泡だから

 くれぐれもあんたは普通にすること。

 辛い時はうちらに連絡して良いから

 普通の普通にするんだよ。

 夜の誘いも気持ち悪くても拒否らないこと。

 できる?」と2人が言うので

私は「徹底的にやりたいから頑張る」と決意した。

万が一主人に関係を求められたら

【自分はAV女優】と言い聞かせれば良い。

心強い2人のおかげで

主人の浮気を暴くために腹をくくる事ができた。

 

そして3人のグループLINEを作り

私の主人の行動や言動は逐一報告するようにした。

怪しい動きがある時はもちろん警戒する。

私が動けなくても2人のどちらかが動ける時は

外出した主人の車の所在を確認してくれたりもした。

それでも浮気の決定的な証拠は掴めないまま

私と一緒にいる時の主人のスマホ

鳴りっぱなしなのも変わらなかった。

 

日が経つにつれて私は

自分の気持ちの変化にも気が付いた。

“本当に主人が浮気していたらどうしよう”

“離婚になったらこれから1人で子育てしていくのかな”

“父親がいないと子供になんて伝えよう”

主人の浮気を疑い始めてからは

ずっとネガティブな思考しかなかったのに一転、

“浮気の証拠掴んで2人に土下座させて慰謝料取ってやる”

“相手の女にも制裁を加えないと気が済まない”

と、強気な思考も自分の中に生まれるようになった。

こんな考えを持つ事で

自分のメンタルをなんとか保っていたのかも知れない。

 

数日後まなちゃんから勢いのあるLINE。

「シー〇〇って店ですね。

 花子は昔そこで働いていたって情報入りました!

 今は〇〇と〇〇って店で短時間働いてるっぽいっす。」

「そして面白い情報ですけど

 花子も既婚者ですよ!どうしますか?」

シー〇〇はうちの主人も出入りするお店なので

ほぼほぼこの花子で間違いないだろう。

いつから連絡を取り合うようになったのかは

わからないけど、これから調べれば良いことだ。

 

そして何より花子も既婚者という情報で

私は地獄のどん底から覚醒した。

【花子の旦那にも私と同じ気持ちを味合わせよう】

という気持ちが私を振るい立たせた。

花子について調べつつ、花子の旦那についても調べると

意外とあっさり旦那が見つかった。

さすが田舎。友達の友達を伝って

花子と花子の旦那の携帯番号までゲットした。

働いている職場までも。

 

そして毎日LINEでやり取りはしていたが

しばらくぶりに3人で都合を合わせて集まり

こないだ集まった時よりも本格的な作戦会議が始まった。

 

花子出てこいや!

こんにちは。

浮気は夫婦のドロドロした問題なので

孤独な戦いになる事を覚悟していたのに

信頼できる友達に相談したことで

戦力が1人増えたのがこの時どんなに心強かったかは

一生忘れない。

 

現時点で主人の浮気相手として疑っている

花子についてわかっていることは

主人のスマホのLINEで名前のところに

【シー〇〇 花子】と書かれていた事と

白いジープに乗っているということだけ。

聞いていないのに主人が勝手に女が乗っている車を

私に喋ったのは間違いだったと気付かせてやりたい。

それにしてもこれだけの情報で花子を突き止められるのか

友達とやり取りをしていて何人か花子が浮上した。

「白いジープに乗っている女見かけた!」

「白いジープだけど男が運転してたなぁ」

「花子って名前だけど乗ってる車まではわからない!」

とりあえず私の住む地域で白いジープはそう多くないので

見かけたら手あたり次第ナンバーを控える。

友達も同じように行動してくれていて

常に連絡を取り合い情報交換をした。

そしてしばらくして友達と会って話した時

「お互い子育てもしてるし

 2人では限界かも知れないから戦力を増やそう」と、

友達が提案してきた。

「えっ…誰に相談するの?」と私が聞くと

「2人の共通の友達が良いよね。

 うちらの共通の知り合いで信頼できる人は…」

しばらく考えた後に友達が閃いた。

「いたー!まなちゃん!どう?」

まなちゃんは私と友達の後輩でバツイチ子持ち。

後輩なのに言う時は言うサバサバ人間。

私も友達も後輩の中でも一目置く存在だ。

私も友達も間違いなく信頼できる人でした。

「まなちゃん相談に乗ってくれるかな?」と言う私に

「当たり前でしょ!あんたが困ってるって知ったら

 まなちゃんなんて絶対すぐに駆けつけてくれるよ!

 まず連絡してみよう」と友達は言った。

私がまなちゃんにLINE。

よく連絡を取り合う間柄だったので前置きなく

「うちの旦那が浮気してるっぽい。

 今友達Rに相談してるんだけどさ。」と送ると

すぐにLINE電話着信。

「今どこにいるんですか?姉さん大丈夫ですか?」

とまなちゃんの声。

「大丈夫だよ。今Rのとこで話聞いて貰ってた」と言うと

「私もすぐに行きます」と。

すげー行動力だな(笑)

 

30分しないでまなちゃんがRの家に到着した。

「Rさん久しぶりっす!お邪魔しますね!

 姉さんなんでもっと早く相談しないんですか!

 水臭いですねー」と言いながら

まなちゃんが部屋に入ってくる。

「おー!久しぶりだな!入れ入れ!」と友達R。

※決してヤンキーのやり取りではありません。

 

すぐに私に変わって友達Rがまなちゃんに状況を説明する。

「今わかってる浮気相手の手がかりは

 【シー〇〇 花子】ってのと

 白いジープに乗っているという事だけ。

 2人で色々考えてるんだけどさ」と

友達Rがまなちゃんに言うと、

まなちゃんは私の方を向いて

「姉さん、辛くないっすか?

 旦那さんの浮気疑うってことは

 それなりの理由があると思うんですけど

 何か怪しい行動とかってあったんすか?」

と言ってくる。

「まずは旦那のLINEが朝から晩まで鳴るようになったこと、

 夜出かける事は今までもあったけど

 最近はなんとなく怪しい気がするし、

 スマホのロックもそうだけど

 私が近付いただけで画面を暗くするようになった。

 今まではそんなことなかったんだけどね。」と言うと

「こんな良い嫁いて浮気とか信じられないけど

 やるなら徹底的に追い込んでやりましょう!」と

まなちゃんが言った。そしてすぐに…

 

「うちの近所に白いジープ停まってるっすね!

 ナンバーは〇〇ー〇〇で、

 女が運転してるのを見かけますね」とまなちゃんが言った。

友達Rがすかさず「それ怪しい!」と言ったので

「いや、なんの根拠もねーじゃん!」と私が言うと

まなちゃんが「ちょっと待って下さい」と

すぐに玄関の方へ行き誰かに電話をし始めた。

 

数分して戻ってきたまなちゃんが言った言葉は

【うちの近所によく停まってる白いジープの持ち主

 花子で間違いないっすね!!】

 

えーーーーーーーー!?!?マジーーーーーー!?

 

 

 

 

主人の浮気疑惑を友達に相談!

前回は簡単に私と主人との出会いと

付き合っていた当時の浮気未遂についてお話しました。

さて今回から本題に戻ろうっと。

 

今年の6月に女の勘が働いて浮気を疑い始めたと言っても

尻尾を掴むのはそう簡単じゃない事くらいわかってる。

主人と付き合っていた時はもちろん子供もいなければ

婚姻関係もない状態で思い切って相手の女に直接電話をしたのだが

今は結婚して可愛くてかけがえのない息子も産まれた。

あの頃とは状況や立場が違う。

浮気の証拠を掴むにも私の動きが主人に見えないように

しっかり手順を踏まなければならない。

 

確実に確実に…でもどうやって?

 

1人で考えているうちに食欲が無くなり

体重も42㎏を切った。

このままではまずい。

自分の考えや思いは人並み外れていないか、

精神的におかしくなっていないか急に不安になり

浮気未遂の時に1番に相談した友達にLINE。

「旦那が浮気してるっぽい。助けて」

すぐにその友達から「いつわかった?」と、返信が来た。

すぐに返信しようとしていると電話が鳴って

「あんたの事だからどうせ1人で考えてたんでしょ!

 まずうちに来な!とりあえず話そ!」

この友達の言葉を聞いて嬉しくなり、

涙が出そうになったけどグッとこらえる。

泣いている場合じゃない。

戦いは今始まったばかりだ。

すぐに次の日行って詳しく話す事にした。

 

次の日飲み物を買って友達宅に行ってすぐに

私の主人が【花子】という女と

LINEしている事を友達に伝えた。

友達は「LINEの内容は見てないの?」と私に聞くので

スマホが厳重にロックされていて見れない」と言うと

「パスコードじゃないの!?」と友達が。

「詳しくわからないけど

 指紋認証と色彩認証のダブルロックだよ」と言った時点で

「そもそも嫁にわからないようにロックする時点で

 クソ男確定だわ。」とばっさり。

「LINEしているだけならまだしも

 ロックしてるなら怪しさが増すね、どうする?」と聞かれたので

「まず本当に浮気しているのか知りたい。

 花子がどんな女なのかも」と言うと、友達は

「わかった。私はどんな状況でもあんたの味方だから

 1人で抱え込まないことを約束して。

 これからは逐一私に相談すること。

 よし、花子について徹底的に調べるよ!」と言ってくれた。

なんて心強い言葉。嬉しくて友達の前で泣いた。

 

私の住んでいる地域は田舎なので

噂が広まるのも早いはず。慎重に行動しようと決めた。

 

 

 

 

主人との出会いと自分の中での葛藤

結婚する前1度だけ主人の浮気を疑った事があった。

それは一緒にいて疲れて私の横のソファーで寝てしまった主人の携帯が

たまたま床に落ちて拾った時

落ちた衝撃で明るくなって見えた画面には

見覚えのない女性の顎からヘソ下までの裸の画像だった。

“エロサイトの画像かな…”と思ったが

エロサイトの画像にしてはなんか生々しい。

 

ロックもかかっていなかったので、思わず携帯を見ると

メールに添付された画像を開いたまま寝てしまった様子だった。

そんな素振りを私に全く見せていなかったので

手が震えて怒りとショックと何とも言えない感情が一気に溢れた。

幸い主人は眠ったままだったので

とっさに送り主の正体を暴くべく携帯番号とアドレスを

急いで自分の手帳に書き写して主人の携帯の画面を閉じた。

 

さてどうする…。

 

主人と私の馴れ初めを話すと

私は元々主人の事は知っていたものの面識はなく

主人は私の事なんてそれまで全く知らなかった。

そりゃあ13も年齢が離れていたら知っている方が凄い。

私が17歳の時、すでに主人は30歳という事になる。

主人はバツイチで前妻と離婚を考えていた時に私と出会い

知り合ってから3ヶ月後には正式に離婚してバツイチになり

私との交際をスタートさせた。

タイミングが良いのか悪いのか考えると

当時の私の心境としては

私の存在が原因で主人は離婚した訳ではないが

離婚を喜んで良いのか複雑な気持ちと

主人が離婚後にすぐ自分と一緒にいてくれる優越感も確かにあった。

そのせいもあって、主人の携帯の画像を見た時に

自分にバチが当たったんじゃないかとも考えた。

この日は色々考えて眠れず本当に信頼できる友人にだけ

相談のメールを入れてうたた寝した。

「彼氏の携帯に裸の画像添付したメール来てた」と送ったメールに

「はぁ?浮気?浮気なら問い詰めて反省させるか別れるかだね」と

友人は次の日ストレートな内容の返信をくれて

私もそう思っていたので主人に問い詰めるシュミレーションをした。

どんな口調でどんな言い方が良いのか。

画像を送ってきていた女とはどんな関係なのか。

女は私の存在を知っているのか。

色々考えると具合が悪くなって食欲も無くなり

さずがにこのままでは自分が精神的にも肉体的にも持たないと感じ始めた時、

“めんどくさいから直接女に聞いてみよう”と閃いた。

 

とっさに手帳にメモった女の携帯番号を

主人がいない時を見計らって震えながら自分の携帯に入力する。

そして深呼吸して通話ボタンを押すとすぐに繋がった。

「はい、もしもし」と耳元からは女の声。

「初めまして。〇〇(主人)とお付き合いをさせて頂いている〇〇(私)です」

「えっ!?」と驚く相手の女の声。

「落ち着いて聞いて貰いたいんですが、先日たまたま〇〇(主人)の携帯に

 あなたからのメールが来ているのを知って。友人関係ではないですよね?」

と質問すると

「付き合ってるって、〇〇(主人)結婚してましたよね?」と言ってきた。

“こいつ主人が離婚した事も知らなければ私と付き合ってる事も知らないんだ”

「〇〇(主人)は離婚して今私と一緒にいるんですよ。

 今後もこのようないかがわしいメールを送ったりするなら

 私も色々考えようと思うんですけど。」と言った。

するとタイミング良いのか悪いのか主人が帰ってきて

“誰と話してるの?”って顔をしてるので

「〇〇(相手の女)さん。最後になんか喋る?」と主人に携帯を向けると

一気に主人の顔が青ざめ、

「何でお前が〇〇と話してんのよ!」と、

怒りつつテンパってるのがわかった。

とりあえず私は電話越しの女に「という事なので」と言うと

女は「すいませんでした。もう連絡しません」と言った。

聞き分けの良い女で良かったと今となっては思える(笑)

 

こんな騒動を経験してか、無事結婚して数年が経過しても

主人が浮気する様子はなかったんですが

(運よく私が気付かなかっただけかも知れないけど)

今回まさかこれから話す出来事が起こるとはこの時思いもしなかったですよね。

 

平穏な日常から一転…

初めまして。

誰にもSNSでも言えない思いを綴りたいと思って、

ブログにしてみる事にしました。

 

私と主人の馴れ初めは追々書くとして、

交際期間3年で現在は結婚して6年が経過しました。

私は子育てと両立しながら働き、

忙しくも平凡で幸せな日々が続いていたのに

今年6月に入って主人のスマホ(LINE)が

朝から頻繁に鳴るようになったのです。

正直私も毎日の忙しさから

主人とのコミュニケーションの時間が減っていたのは自覚しています。

でも鈍感な私でも気が付くほど毎日寝るまで頻繁にLINEが鳴るので、

さすがの私も違和感を覚えました。

でも、確証もない状態で疑いたくないので

数日はなんとなく怪しいと思う程度だったのですが

たまたま夕食時に主人のそばに行った時、

スマホの画面が見え、上には【花子】という名前が見えました。

私が知る範囲で【花子】という主人の友人はいなかったので、

とっさに「花子って誰?」と主人に聞くと

「白いジープに乗ってる女。

 心配しなくても俺はお前と〇〇(子供の名前)だけだよ」

と言ったのです。

ここで際立つ女の勘。

 

“そんなこと聞いてないのに…なんか怪しい”

 

この主人の言葉をきっかけに主人の浮気を疑い出したという訳です。

これから私の戦いは始まります。